【邦楽アルバム】clammbon(クラムボン) 「Musical」レビュー

スポンサーリンク


Pocket

Musical

さて今回は、clammbon(クラムボン)の「Musical」をレビューします。
clammbon(クラムボン)は日本の3ピースピアノ・ポップバンドです。
ボーカルの原田郁子の優しい声とメロディに、マニアもニヤリとするような演奏で、今や日本を代表するバンドと言えると思います!
当初はジャズのテイストを取り入れていましたが、その後プログレやエレクトロニカ、ポストロックなど様々なジャンルを取り入れつつ、オリジナリティあふれる楽曲たちを展開しています。

clammbon(クラムボン) 「Musical」レビュー

clammbon(クラムボン) の 「Musical」は2007年発売の7thアルバムです。
これは名盤と言うほかありません。
可愛らしく明るいピアノポップをベースに、哀愁漂う演奏や、打ち込みを使ったダンスナンバーまで、多彩でありながら取っ散らかることのないアルバムです。
この雰囲気と完成度を出せるのはclammbon(クラムボン)だけでしょうね。


では全曲レビューします。

1.Merry go round!

三拍子の元気一杯ポップナンバー。
この勢いとポップな感覚はクラムボンならでは。いかにも1曲目な楽しげナンバー。
サビでは突然リズムが変わり、4拍子に。少し切なげなメロディがまたいいんです。
グリグリ動くベースのフレーズも聴きどころ。
まさに良質ポップソング。

2.Carnival

シンセのピロピロ音のイントロから、疾走感あるドラムが加わるポップソング。1曲目のような明るさはありませんが、メロディはやはり心に刺さります。
サビのドラムは必聴。リズムがなんだかよく分からなくなる感覚。
あと、トラックはスクエアプッシャーあたりのエレクトロニカからの影響も感じられますね。非常にカッコいい1曲。

3.GOOD TIME MUSIC

またここで極上ポップソング。
このメロディは誰もが心に響いて、一緒に歌いたくなるでしょう!
これだけポップなのに、それだけじゃなく、マニアックさの影も感じるのは何なんでしょうか。
それがclammbon (クラムボン)の魅力ですね。

4.sweet swinging

オシャレなダンスポップナンバー。
キーボードでギターのカッティングのようなフレーズを奏でており、それがファンク感を醸し出しますね。
原田郁子のボーカルも、あまり感情を込めずに淡々と歌っていて、それがまたクール。
どポップな曲ばかりでなく、こういった変化球が入るとアルバムを飽きずに楽しめます。

5.Bass, Bass, Bass

こちらはゴリゴリの四つ打ちダンスナンバー。
メインボーカルはベースのミトが担っています。
お得意のポップナンバーばかりではなく、こういう曲も書けるのは音楽ルーツが幅広いからですかね。

6.Epilogue

ここでシンプルなポップソングに。
バックのトラックにはさまざまな音が重ねられていますが、ひねくれた展開はなく、ひたすらに淡々とポップさを打ち出してきます。
それが歌詞の内容と相まって、悲しげな空気を醸し出します。

7.あいの ひびき

3拍子のアコースティックナンバー。
冒頭はおとなしめのメロディから始まりますが、サビのメロディは心に響きます。
「あいのふかさ おもいのふかさ」もいう歌詞と相まって、原田郁子の声を張りあげる歌い方もグッときます。

8.17

ダークなインストナンバー。
ギターにかけたテープエコーや、ピアノのアルペジオが繰り返されるあたりは完全にポストロックの影響ですね。
後半のフィードバックの嵐は完全にカオス。

9.Long Song

ゆったりとしたテンポに、ずっと同じギターのアルペジオフレーズが鳴り響き、ベースラインで音を作っていきます。
こちらもポストロックの手法ですね。
そこに原田郁子の優しい歌声が乗っかり、まぎれもなくclammbon (クラムボン)の世界になっています。
タイトルどおり、12分の大作。しかしながらゆったりじっくりと聴いているうちにあっという間に終わっているのが不思議。
「ラララー」の部分はかなりたくさんの声を重ねており、非常に分厚いですね。

10.tayu-tau

イントロは「Long Song」からの続きのようなトラック。
なんだか懐かしいような暖かい音。
そこに重なるボーカルのメロディは極上。
北欧の山奥で暖炉にあたって聴きたい、景色を感じさせる1曲。
演奏も少しこもったような音で、ノスタルジーが溢れてきます。
どこかにトバされてしまいそうな美しさ。

11.Dear Gould

ラストはシンプルなピアノバラード。
3拍子で童謡のようなメロディ。
歌詞もこのメロディによく合う、童謡調です。
聴いているだけで心が洗われるような、荒んでいた気持ちが癒されるような、そんな気持ちになります。
メロディと演奏、それに原田郁子の声。そのバランスが完璧なんですね。 素晴らしい余韻を残す、ラストソングですアルバムは終了。

スポンサーリンク

レビュー総括と感想

これは…ごく控えめに言って最高のアルバムです。
このポップさと、ポストロックやエレクトロニカなどのマニアックでカオスな世界が共存したアルバムはなかなかないでしょう。
clammbon (クラムボン)の魅力のひとつに原田郁子の声がありますが、普通はこれだけ特徴のあるボーカルだと、他のメンバーが霞んでしまいますが、それがないんですよね。
ミトのベースラインや、ハイレベルなソングライティング、伊藤大助のシビれるドラムなど、全員のキャラがしっかり立っています。
どこを聴いても素晴らしいアルバムですが、特に「Long Song」「tayu-tau」「Dear Gould」の情景が浮かぶ、美しくも儚い怒涛の流れは完璧としか言いようがありません。
clammbon(クラムボン)の「Musical」文句なしにおすすめです。

他のレビューもいかがですか?

洋楽レビューを見る
邦楽レビューを見る