【洋楽アルバム】Joni Mitchell「Court And Spark」レビュー
さて今回はJoni Mitchell(ジョニ・ミッチェル)の「Court And Spark」をレビューします。
Joni Mitchell(ジョニ・ミッチェル)は言わずと知れたカナダのシンガーソングライターです。
力強くも美しいボーカルは他の追随を許しません。
Joni Mitchell「Court And Spark」レビュー
Joni Mitchell(ジョニ・ミッチェル)の「Court And Spark 」は1974年発売の6thアルバムです。
ところどころにフュージョン風味を感じつつ、ジョニ・ミッチェルのボーカルの魅力は壊すことのないアルバムです。
では全曲レビューします。
1.Court And Spark
ピアノから始まるタイトル曲。
すこし暗めの低音ボーカル。言葉を詰め込んだ、得意のスタイルです。
2.Help Me
アコースティックギターが心地よいカントリーポップ。
ジョニの伸びやかなボーカルが活きるメロディ。
3.Free Man In Paris
明るめのアコースティックギターが響くカントリーソング。
このアルバムで1番素直に体を動かしたくなる曲。
お得意の多重コーラスを絡めた非常に秀逸なメロディ。個人的にはこのアルバムのリードトラック。
4.People’s Parties
アコースティックナンバー。
かなり言葉を詰めこんだ、たたみかけるようなボーカル。
ラストの低音ボーカルに重なる多重コーラスは非常に力強い。良曲。
5.Same Situation
4曲目の終わりからそのままピアノイントロに突入。
ハイトーンボーカルが突き抜けるように気持ち良い。
サビのリズムが複雑で難解っぽいですが、メロディの良さで聴きやすさも失われていません。さすがの1曲。
6.Car On A Hill
多重コーラスが効果的な曲。
サックスなども入り、カントリーとフュージョンをミックスしたかのような演奏です。
間奏ではジョニ・ミッチェルの高音ボイスと楽器が絡み合い、なにやら別世界に連れていかれた感覚に。
7.Down To You
しっとりピアノバラード。
少しダークなコード感にジョニ・ミッチェルの低音ボーカルが響きます。
サビ部分では絡みつくような多重コーラスが感動を誘います。さらにサビ以降はストリングスも入り、クラシックを聴いているかのような錯覚に陥ります。大作。
8.Just Like This Train
イントロのリフなど、個人的には80年代を感じさせる音。
キーボードの音などでフュージョン風味を加えた曲ですが、要所要所でスライドギターが入ったり、陽気な部分もみられます。
9.Raised On Robbery
ワウのきいたキーボードのイントロと自由を感じるジョニ・ミッチェルのボーカルがカッコいい、ロックンロールナンバー。
ゆったり目の曲が多い中でのカンフル剤的存在です。
ロックシンガーとしてもカッコいい!
10.Trouble Child
こちらも一筋縄ではいかないポップソング。全体的にはフュージョン風味で、熱くなる部分はないクールなナンバーですが、サビのメロディ「Trouble Child〜」の部分で妙な熱さを感じます。
その。メロディ一発でもっていくのはさすがの存在感。
11.Twisted
10曲目からそのまま続く、ジャズナンバー。オシャレ。
全編歌いっぱなしなので、ジョニ・ミッチェルのボーカルをしっかり楽しめる1曲。もちろん秀逸なメロディです!
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レビュー総括と感想
基本的には落ち着いた曲が多いですが、ロック魂あふれる9曲目や、ジャズナンバーの11曲目など、聴きどころが多いアルバムです。
しかしながら、やはり特筆すべきはジョニ・ミッチェルのボーカルでしょう。
時に繊細に、時に力強く、時に突き抜けるように、と様々な表情を見せます。この表現力は脱帽ですね。
また、ポイントポイントで挟まれる多重コーラスも魅力的。
そもそものメロディの良さに加わる装飾がかなりマッチしています。
Joni Mitchell(ジョニ・ミッチェル)の「Court And Spark 」おすすめです。