【邦楽アルバム】YUKI「FLY」レビュー
さて今回はYUKIの「FLY」をレビューします。
何度も恐縮ですが、私は自他ともに認めるYUKIのファンです。
いつまでも変わらないチャーミングさは「この人何歳なの?」と言いたくなりますね。
YUKI「FLY」レビュー
YUKIの「FLY」は2014年発売の7thアルバムです。
かなりエレクトロ、R&Bよりな内容で、これまでのYUKIのイメージがガラリと変わったと言えるアルバムです。
では全曲レビューします。
1.誰でもロンリー
冒頭のメロディとYUKIのスコーンと抜けるボーカルが脳に直接入りこんできます。
その後はすっかりお得意になったエレトクロ調のポップナンバーに。
かなり入り込めるダンスナンバー。
このアルバムのリードトラックは間違いなくこの曲。
2.Jodi Wideman
静かでささやくようなボーカルから始まるエレクトロナンバー。
4つ打ちにエフェクトもしっかりかけて、かなりクラブ感を強めています。
サビはポップなメロディですが、トラックはあくまでエレクトロ。
3.はみだせ ラインダンスから
こちらもピアノと機械っぽいコーラスから始まるエレクトロナンバー。
引き続き踊らせるトラック。
ボーカルにかけたディレイが続く部分や、キックの4つ打ち音だけになってからのサビに行く 時の盛り上げ方なんかは完全にクラブチューンのそれです。
4.波乗り500マイル
同じくクラブチューンでも、これはヒップホップですね。
サンプリング音に乗せるYUKIのボーカルは新しいですね。
聴き心地がとても良いです。
ラップはKAKATOというユニットで、現代版「今夜はブギーバック」といったところですね。
5.君はスーパーラジカル
ここでオシャレなポップナンバー。
これまでのアゲアゲな感じではなく、しっかりと歌いあげるボーカルが楽しめます。
ベースのスラップとYUKIのファルセットボイスが印象的で、気持ちよく聴ける1曲。
6.It’s like heaven
R&BぽいオシャレなトラックにYUKIも大人っぽい歌いっぷり。
アダルトな雰囲気でこれまでにないYUKIの魅力を出した曲といったところでしょうか。
7.真夜中の恋人
日本だとスーパーバタードッグあたりがやりそうなファンク調の曲です。
1分22秒とあっという間に終了。
8.ポートレイト
ドラムのリズムが気持ち良いミドルテンポナンバー。
心に訴えてくる類の曲ではないので、ボーッと聴くのによいです。
9.スリーエンジェルス
冒頭の「天にまします」のメロディは捻くれ気味で楽しい。また、昔からのファンとしてはジュディマリ時代の「ラブリーベイベー」を思い出しますね。
ただ、この曲は全く異なる展開で、終始ゆったりゆらゆらとフワフワした曲です。
10.眼鏡を外して
バンドサウンドのバラード。
サビは持ち前の切ないメロディ。でもどことなく昭和歌謡っぽさもあり、やはり大人っぽさもひとつのテーマにしているんじゃないかと思います。
11.口笛
ワウの効いたカッティングに口笛の音が重なるオシャレな横ノリソング。
メロディはしっとりした綺麗なもの。
12.わたしの願い事
ピコピコの要素も加えたロックナンバー。サビのコーラスは目の前に迫ってくるような音で迫力満点。
ファルセットを多用した、シングル曲らしいメロディもグッド。
13.STARMANN
ゆったりバラード風に始まりますが、サビの高揚感はかなりのもの。
タイトルといい、曲調といい、デビッドボウイのオマージュですかね。
14.坂道のメロディ -version FLY-
ここで安心できるバンドサウンドのポップナンバー。
サビは突然アップテンポで意外な展開に。歌メロもYUKIの楽曲の中では新しい。
15.カ・リ・ス・マ in the dark
スカ調のユルい演奏。サビのメロディはユルい中にもグッとくるものがあります。これはYUKI節と言えるでしょう。
16.FLY
哀愁漂う静かめのエレクトロニカトラックに歌いあげるようなYUKIのボーカル。最後は時計の針の音で余韻を残しつつ終了。
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レビュー総括と感想
このアルバムはこれまでのものとはかなり異なる方向です。
踊れるエレクトロナンバーと、大人なしっとりR&B系の曲が多く、評価が分かれるところだと思います。
この辺りは好みの問題なので何とも言えませんが、個人的な好みとしてはこれまでのアルバムには劣る内容ですね。
あとは曲数が多く、1枚通しで聴くのはちょっと気合を入れる必要があります。
とは言え、1曲目の「誰でもロンリー」なんかはリードトラックと言えるポップエレクトロナンバーですし、YUKIの声は相変わらず大好きです。
これまでのアルバムがレベルが高すぎることもありますね…。
以上、YUKI「FLY」のレビューでした。